若さと年齢は関係ないね。 キラキラしている42歳 クルム伊達公子さん

2013年07月02日
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残念ながら、3回戦でセリーナ・ウィリアムズに負けてしまいましたね。42歳でウィンブルドン3回戦進出は、1968年にプロ選手の出場がOKとなったオープン化以降の最年長記録になります。

このビデオで、彼女は 1993年~1996年の頃、テニスがあまり好きではなかったと語っています。今から20年前。当時はどんな状況だったのでしょうか。ちょっと調べてみました。
[1993年] 全米オープンで初の4大大会ベスト8に進出。
[1994年] 海外の試合で初優勝。日本人女子選手として、史上初の世界トップ10入り。
[1995年] 11月に世界ランキング4位になる。
[1996年] フェドカップでグラフに勝利。ウィンブルドン準決勝でグラフに善戦するも決勝進出を逃す。9月24日に世界ランク8位で現役を引退。

これだけみると、世界のトップ選手として活躍した輝かしい時期に思えます。でも、本人にとっては充実した時期ではなかったようです。          

「いまだからいえるのですが、26歳で一度引退したころは、テニスが大嫌いになっていました。当時はいまより海外で戦うアスリートの数は少なかったですし、携帯電話やネットなども発達していませんでしたから、孤独を感じることも多かったのです。世界ランキング4位まで到達したころは肩の痛みがひどく、周囲の期待がプレッシャーになり、マスコミへの応対などもあって疲れ切っていました。
[ 『THE21』 2012年8月号のインタビュー ]

肉体的にも精神的にも、とてもつらい時期だったことがうかがえます。現在は、物理的距離に関係なく、簡単に誰とでもコミュニケーションが取れます。今のネット環境が当時あったら、あまり孤独を感じることもなかったかもしれません。

引退から約11年後の2008年4月6日、37歳でプロに復帰。これにも驚きですが、5年経過した今現在も、プロとして活躍している事に感心させられます。
彼女のインタビューを見ていて思うのですが、とても可愛い。子供のような、きらきら輝いている瞳と笑顔がとても印象に残ります。

私は怒りをあとに残しません。腹が立つことがあっても、翌日にはケロッと忘れてしまえるんですね

これが若さの秘訣かもしれません。
怒りや嫌悪など負の感情を持ち続けるのは良くないです。
例えば、Aさんの事が嫌いだとして、その事を何回も思い返していると、その嫌いという感情が、だんだん深く強くなっていきます。
自分で負の感情を大きく育てているのです。最後にはAさんのちょっとした仕草さえ、不快に感じるようになってしまいます。

人や物事に対する負の感情を、前へ進むエネルギーとして利用できる人なら構いません。でも、大抵の人はそれがストレスとなり、精神的苦痛にしかならないと思います。

人生は長いようで短いです。自分でコントロールが出来ない他人や物事に、イライラしている暇などありません。それよりも、大切な人や努力すれば変えられる自分自身や物事に時間を使うべきです。そうした方が、充実した生活を送れる可能性が高くなると思います。
・・・と考えている私も、月に2、3回はイライラして寝れない夜を過ごしています。インドにでも行って修行して来ようかな。でも、悟りを開く前に水でお腹壊しそう・・・

私はテニスに関してまったく知識がないのですが、クルム伊達公子から学ぶべきこと1にこの様なことが書かれてました。
(注)2008年の記事なので11年前となっています。

11年前と今を比べると、瞬発力という点では少なからず衰えている可能性は十分ある。だが試合中のクルム伊達公子は、それを感じさせない。大きな理由は、相手が打つ前にコースを予測し、反応する能力が良くなっているからである。

以前のテレビ番組で、松岡修造もクルム伊達公子の予測能力の高さを分析していました。彼女曰く、相手の構えと身体の向きやバランス、それに加えて顔や目の動きを見て、コースを予測しているとのこと。
6月30日 伊達さんは自身のブログに「セリーナのサーブはまったくコースが読めなかった。」と書かれてます。あの体格なので、セリーナ・ウィリアムズのパワーのすごさに注目しがちですが、相手にコースを予測させない高い技術力も備えているんですね。

最年長記録は最年少記録と違って、現役でいる限り記録更新のチャンスがあります。来年もウィンブルドンで彼女の活躍がみたいです。